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症例報告中の病理所見および病理写真提供:山極病理研究所/株式会社ランス/IDEXX Lab.

 

⑥飛節びらん(四股足底潰瘍)

うさぎは肉球を持たない動物である。足底部には肉球の代わりに厚く高密度の被毛が見られ、これがクッションの役割をしている。

うさぎを平らな床で飼育した場合、前肢指端及び足底部に炎症が見られることがあり、この炎症が悪化し潰瘍になったものを「飛節びらん」や「四肢足底潰瘍」と呼ぶ。前肢は指端腹側面に、後肢は踵部から足底部中央付近までに炎症を起こすことが多い。また炎症が長期にわたると局所に脱毛を見るが、クッション性の無くなった足底部はさらに炎症の悪化を招くことになる。

本症は足底部という日常的に負荷がかかる部分に発症するため、治療をしてもその効果は満足の行くものではない。衛生管理が悪いとさらに潰瘍から化膿巣となりさらに回復は困難なものとなる。

​●原因

原因は平らで固い床材を使用していたり、排泄物などが足底部に付着することでおこる皮膚炎から波及することもある。また、大型品種や過度の肥満により発生することもあるので注意が必要である。また今までは金網の問題点も指摘されていたが、これだけが原因であるとは到底考えられない。治療はこれら原因の除去と併行して行うことが肝要である。

治療

実際の治療としては,ビクタスMTクリームなどを塗布して感染症や潰瘍部の管理をすることとなるが、薬剤の塗布だけでは不十分である。まず体重が同一部位にかからない様に床の改良から始める。タオルなどで床に凹凸を付けたり、簀の子に様々な大きさの角材を張り付けたものを用意する。干草は稼働性があるのでたとえ大量に敷いたとしても,食べてしまったり、うさぎがこれを四方に退かしてしまうとクッションの効果は期待できない。

当然、治療中は室内へ放したりしないこと。人間の生活するエリアは大抵の場合は床が平らであるからだ。治癒までは個体の状態により様々であるが、大抵は1ヶ月ほどで改善をみる。ただ肥満が原因となっている場合は肥満の改善が急務となるのでこの限りではない。

また被毛をかき分けて初めて炎症が確認できる位なら、治療まで進む必要は無い。ペット
うさぎは程度の差こそあれ、この様な症状を呈するからである。ただ原因となる様な問題点の改善は行う必要がある。ただ目視で足底部の炎症が観察されるようなら治療を開始するべきである。治療には長期間必要なので、獣医師はオーナーにはその旨伝えておく必要があるし、オーナーはその覚悟をするべきである。

​予防

完全なる予防は困難であろう。部屋に放して遊ばせるケースが殆どであることと、床材の変更は極めて手の掛かる作業であることが理由として挙げられる。手近なところでは、肥満の回避、衛生管理などを徹底していく。ただしいずれも完全な方法とはいえないのが残念である。他の疾病同様、早期発見、早期治療が必要な疾病の1つである。

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